2019年2月16日土曜日

Dustとおま環のせいで翻訳の世界に手を出しそうになっているの話

激推ししてるSteamゲーDust: An Elysian Tail、日本語UIがあるにも関わらずおま環問題で英語版をプレイせざるを得なくなっていて、全話の会話を全て書きとっては辞書なりg翻なりで調べた訳文をつけて……っとやりながら進めてますよ。

死ぬほど減らないノートのページがあっという間に減ってて、学生ってそういえばこういう感じだよなあとかちょっと思いましたね。

実は日本語版カットシーンはちょっと見た

ありがたいことに日本語プレイヤーの方々が会話シーンをチャプターやクエスト別に動画で上げてくれているので、たまに訳し終わったやつとか「これどう訳してんのかな」って思ったやつとかは見た。

すごい

スチールウールみたいにやわらかくトゲトゲした衝撃みたいなのがあったです。

文法というか、「伝えたいこと」そのものというか、そんな非言語的な意思だけが日英でちゃんと繋がってる。

それでいて「〜すべきだ」「〜だろう」といった直訳チックな言葉以外にも至極日常的な言い回しにスゲエー綺麗に換えられてる。義務教育でやる英語と全然違う。手足を押さえて心臓を一突きにするんじゃなくて、ヘッドショットだけを綺麗に決めて去っていくスナイパーみたいな和訳。

自分が書いた和訳:正式テキストの和訳=2:8 くらい柔軟性の圧倒的な差を感じてしまった。


まあもちろん抜け落ちたであろう英単語や直訳っぽい日本語文もあると思うんだけど、翻訳無知なのでそこは指摘せず流すことにします。

翻って着地するのが翻訳

僕が覚えていないだけなのかもしんないですけど、中高でやる英語ってコマンドの使い方みたいにSVOCとかに当てはめたり「Have to=しなくてはいけない」的な直結したことで覚えるじゃないですか。
ちなみにコマンドは コマンド名 [オプション] [オプション引数] に対してさらにパイプやアンドで繋げて……みたいに決まった使用法があるので本当に似てるなあと思いましたね。

実は僕はSVOCが何を言ってるのかなんて全然分かんなくて、辞書に載ってるからやっと今更調べたというくらい分からなかったんですが、結局授業でやるのはそれ専門で、


どうしてCould youから始めると丁寧疑問文になるのか?なんてのは、後々調べて「回りくどく言うほど丁寧語」というのを知ってやっと分かったという……。


「Could you tell me 〜?」を「〜を教えていただけませんか」に訳さなければバツを食らう問題はあったけど、
「〜を教えることを私にすることは可能ですか?」「〜を教えていただけませんか」に書き換えないとバツを食らうような問題なんて1つもなかった。いわゆるネイティブっぽい言い方に変えなさいみたいな。

妙に印象に残ってるアーラのセリフ

序の序盤で主人公のダストがダスト・ストームを習得する時に、剣であり誘導役のアーラが、その技がどういうものかを見せるところがあるんですけど、「Bear witness to the DUST STORM!」って言い放つところがあって、(なんと剣が喋るんですよ)

これド直訳すると「ダスト・ストームの証言者になれ!」で、公式和訳だと「見よ!これがダスト・ストームだ!」で、
まあ技を披露する状況なわけだし、Bear Witness toの意味を調べた後ぐらいに何となく「見よ!」系の言い方だろうなと勘ぐることができたけども、

「証言者になれ」「見よ」としてイコールで繋げるのって日本語的に難しくない??
確かに、見よと言われて見た人はそれの証言者になれるんだし、証言者になるためには実際に見ることが必要だから、核心的な部分はすごく良く合ってる。

もしかしたらBear witness toという言葉自体が、英語圏では「見よ」のワンパターンでしか使われていなくて、翻訳者もこれをそのパターン通りに訳しただけかもしれないけど、

どちらにせよ「証言者になれ」の意を持った語が「見よ」という意であるという事がすごすぎる。うまく伝わらないかもしれないけど僕はすごいと思う。

英語にはそういう遠回しでゴロゴロ回転するけど着地点は同じな言い方が思ったより山ほどあって(まあ日本語にもあるけど)意味を調べて「あ〜つまりこう言いたいのね」ってその人の言いたい事が真に理解できると少し感動する。

ShouldもMustもHave toもI Proposeも大体「〜したほうがいい」の提案や指示の類で、そこまで厳しく弁別するよう目を凝らす必要なんて無かったりしてね。

とにかく、これが本当の翻訳なのか…と思ったし、授業英語と生ものの翻訳を比較して優劣つけるつもりはないけど、授業英語をいくら満点取れても翻訳における役立ち度は40%くらいにしかならないんじゃないかなとか思った。ちなみに僕は中高の英語平均62点くらいです(は?)
全く違う言語あるいは学びの分野のように見えるし、何よりちょっと興味が出ましたね。

そもそも言葉も土地も文化も違うような人と人が、完全とは言えなくとも同じ意思を持つことがあって、それを解説書や辞書や何やらで繋げることができて、さらにマスターすれば向こう側の世界に入れるようなことも少し奇跡だと思うんですよ。


そういうわけで、僕の、手を付けてみたい物事リストの中に翻訳という分野が入ったのでした。

それにしてもDust完走するまでノート何冊使うんだろう……?

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