2017年11月21日火曜日

線画の話

厚塗り勢だから線画が苦手なのか、線画が苦手だから厚塗り勢になったのか。 鶏と卵問題のようですね。
特にチュートリアルとかではないけど、色んなパターンがあるんじゃないかと思った話。 単なる線画についての考えごとなので宛先も目的もございませんよ。

色んなところでイラストを見てると、時々線画のある絵が羨ましくなります。
これぞイラスト! って感じで、厚塗りには無いインパクトと爽やかさがありますね。



自分がやったことのある線画ありきの絵といえばこれとかこういう立ち絵っぽいものなんですが、縮小されていて分かりづらいだけで実は鉛筆調の線画なんですね。 だからある程度の重ね描きやハミ出しってそんなに目立ちにくいんです。

線画苦手な僕からすれば敷居を下げられる鉛筆ですが、欠点はバケツが思い通りに作動しない事が多いというところです。
線の縁だけは手作業で潰して、囲ったところでバケツをするのが今の所は一番の時短です。

それでも、線画の流れ自体が一役買っているようなイラストも多くて、そういう絵というのは大抵鉛筆ではなくデジタル的なシッカリした線であることが多いです。

線の太さ?

マウス絵からペンタブ絵に変わる時の目的って「鉛筆で描くような感覚で描きたい」の他にも「筆圧のついた線をデジタルで引きたい」という願望ありませんでしたか? 僕はありました。
線の太さに適切なメリハリがあると、ちょっとだけ絵が上手く見えると思うんです。

AzDrawingなどはベジエ曲線の入り抜き設定さえすればマウスでも筆圧ついたような線が引けましたし、AzPainter2でも線の端にエアブラシ消しゴムをかけて筆圧っぽく見せるという技術もPixivにありました。 でもそれが見つかった時には既にペンタブに魂を売り渡し・・・。

ちなみに上の鉛筆調ブラシでは、鉛筆の性質をそのまま真似ているので太さがあんまり変わらないんです。
この線画が上手く見えるかどうかはさておき、細かいパーツでは細い線、大雑把なシルエットには太い線、と使い分けてました。 線の太さをパーツごとに変えるのが大事なんでは?っと思ったからです。
線の交差部分だけ太く塗り足したりするとメリハリが出る、というのは漫画やアナログイラストでもよく聞きますね。 そういう絵全体を見て線の強弱をつけるのが、筆圧の効いたデバイスを使うよりも大事なのかもしれないんです。

線の数?

厚塗り寄りのイラストは線画が読み取りづらい場合がありますが、そもそも線画ではなかったりします。 つまりこういう↓ことです。

漫画的な省略は本当に5000兆人5000兆色と言わんばかりな数のパターンが存在している気がします。

自分絵を含む厚塗り寄りの絵は 左か中のパターンが多いですが、僕が線画で羨む絵というのは大抵右なんです。
線画で羨むんですから、線画そのものが武器になっているようなものですね。 塗りでなんとかなるだろw って言って塗りを武器にしたりしてなくて、それくらい綺麗に線が引かれてる事がほとんどです。 描き手は塗りでなんとかしようと思っているのかもしれませんが・・・。

こういった皺や髪などで多くの線を作る漫画的省略は、目のキラキラしたイラストや萌えキャラ(?)のような、漫画っぽさの強い作風と相性が良いと思っています。 逆に目のでかい厚塗りイラストはモノによっては不気味になったりするので危険なんです。ちゃんと折衷していかないとね。

線の接着?



繋がるべき線と線が繋がってない(然るべき囲みがない)と見る人の認知に不安定さをもたらしまして、ビシッと決まらないイメージから絵の下手さを誘発させます。 こういうの何の法則か忘れちゃいましたが。 プレグナンツの・・・いやちょっと違う?
僕にとって線画で難しいのは線と線をビシッと繋げることです。大抵ストロークの始まりって筆圧弱いので、くっつけようとしてもなかなかくっついてくれないんです・・・。線画は豪快に行けという割にこういうチビチビした塗り埋め作業があると思うとなんか・・・その・・・。

このサンプルだと線の太さに対しても不安定だとかどうとかが言えまして、筆圧の効くデバイスだからといって筆圧のままに強弱をつけまくると、逆に全体像がブレて下手に見えちゃったりするんですよね。

引き方?

線画は「勢い良く引いてダメだったらUndo、それの繰り返し」だとよく言われます。

でもこの前とあるイラストレーターの人の作業配信を見ていたら、すご〜いゆ〜っくり線を引いてたんですね。 その方は上の3パターンで言えば左か中のタイプなんですが。

思えばAzPainterにも補正3段階x15もあるので、弱めでサッサと描くタイプか、強めでゆっくり描くタイプかで使い分けられそうです。
今まではサッサとやるのが常だと思い込んでいたので、今度ゆっくり目に描いてみようかなとか思っています。

あとバグか何かでUndoした時にゴミが残る現象がたまにあるので・・・。

色とか?


※ブラサバのハトちゃんです(ピアス間違っててスマン)
そういうキャッチーな絵は基本的に線も目立つようになってるので線色変えて塗りに埋め込んだりしてないことの方が多いような・・・。 初心者向けのテクとしてはよく線色変えろって言うんですけどね。
これは埋め込んでしまったので塗りもなんとかしなくちゃ。

そもそもの作風

人物のアゴをどれくらい鋭利にするかとか、目の虹彩を楕円にするか正円にするかとか、唇の線を描くか描かないかとか・・・。 それらが絵にもたらす作用というのも見比べて分析してみると法則があったりなかったりするんですよ。 線画が似合うかどうかもね。
とはいえ自分と絵を照らし合わせているだけなので、自分がひとつの線に対して何かを感じても、他人からはそう見えなかったりする・・・のかな? これが絵の世界に無限の作風を存在させる秘訣なのかも。

閉廷

そんな感じなのでした。 改善の余地がたくさんありますね。

そういえば自分が厚塗り勢になったのは線画自体が苦手なのではなくて、レイヤを多数生成しても正気を保てるPCじゃなかったからなんだって書き終わる頃に気づきましたよ。 下描きと分けても2レイヤ、下描きに上塗りすれば1レイヤで済むんですから・・・。

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